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THE VICINITY OF IZUMO

2021年7月24日土曜日

死にそうになった体験 2

すっかり真夏になって今年も海の季節が到来。海といえば以前平田の小伊津で溺れた時のことを書いたけれど(昨年8月3日の日記をご覧ください)今回はその第2弾。実は死にそうになったという程でも無いんですがそれでもなかなか怖かった出来事で、当時まだ20代で岡山在住の頃なので小伊津よりずっと前のハナシです。職場で仲の良かった先輩から、小型の漁船をチャーターして瀬戸内海で釣りをしようと誘われました。ワタシ魚釣りはそこまで興味無いんですがせっかくなので参加、ただ釣り竿は使わず指で直接糸を垂らすという釣り方が面白いのと、昼になったら船を島の入り江に付け、船の上でご飯を食べたりするのが楽しかったのでその後も何回か参加しました。

そして運命の日、港に集まったのはワタシを含め4人のメンバーといつもの酒気帯び常習ぽい船頭のおじいさん。その船頭さんが船を停めたところで釣り糸を垂れ、釣果が途切れると「あげて~」って声がかかるので我々は手早く糸をたぐり上げた後、船はエンジンを唸らせ結構なスピードで次のポイントに向かうのです。

その日もお昼は島の入り江に立ち寄り、休憩に併せて釣った魚のお刺身と船の上で炊いたご飯を食べたので気分は上々です。そして午後からは漁船や大型船の往来が結構激しい海域で釣り糸を垂れていましたが、次のポイントに向かって走り出した直後「ドーン!!」という音と共に衝撃が走り、我々は甲板に投げ出されました。慌てて起き上がると乗っていた漁船は他の漁船の横っ腹に突っ込んだようで、ヘサキのところがえらく壊れてそこから浸水が始まっています。船頭さんはお互い「こっちが本航路じゃあ!!」とか「わしゃあヒツイシ(櫃石島)の〇〇じゃあ!!」などと喧嘩に余念がありません。

焦ったワタシ達はバケツを使って入ってくる海水を汲み続けます。まあ船というのは船底がいくつかに仕切られているので簡単には沈まないというのはわかってますが、目の前でどんどん海水が入ってくるのを見るともう必死、折しも少し離れたところを航行していた「御座船」がザブーンと大波を寄こして来たので船は大揺れに揺れて、普段ならホホーって見物する御座船のせいでこちらはますます焦ります。その後なんとか言い争いに決着を付けた船頭さんの超低速航行によって船は沈むことなく港へ戻り、無事に船着き場へ上陸した我々一同はホッと胸をなでおろしたのでした。ハナシは以上ですが皆さん、去年も書いたけれど海へ行かれたらくれぐれもお気を付けくださいね。

おまけ
焦る我々に大波を寄こした御座船。両備運輸が運航する大宴会場付きの遊覧船で、江戸時代にお殿様が所有していた船を再現した300人くらい乗れるでっかい屋形船です。これに乗ってレオマワールドへ行く催しに参加したことがあるけれど、ブリッジでは船員の皆さんが裃(かみしも)にサングラスという珍妙な格好で操船していて、ワタシそれを見て「裃まで着てるんだったら、ちょんまげにサングラスも見たいな」って思いました。大波を寄こした件については、特に問題にはしていません。

御座船、ネットから勝手に。