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THE VICINITY OF IZUMO

2022年12月10日土曜日

レコード鑑賞の流儀

コタツにはまって熱いコーヒーを飲みながらゆったりとレコードを聴く、ワタシにとって至高の時間です。数年前からレコードブームが起こりアメリカではレコードの売り上げがCDを上回ったそうで、オーディオ関係の雑誌でも必ずと言っていいほどレコードについての記事があります。そしてワタシも10月に「レコードを洗う」ってタイトルで書きましたが、今回はレコードを聴くにあたってのワタシなりの流儀について。何かおこがましいタイトルで恐縮ですが、普段やっていることについて書いただけです。

レコードプレーヤーのセッティングについて
水平に置く、適正なオーバーハングを取る、調整できるプレーヤーについてはトーンアームの水平を取る、適正なアンチスケーティングを取るなどがあり、これは雑誌やネットでも広く紹介されていますが、ただひとつ紹介されていないのはカートリッジの水平。カートリッジを交換できるプレーヤーのハナシですが、カートリッジをロックしてもヘッドシェルによってはわずかですが左右方向に回ります。そこでワタシはトーンアームをアームレストに置いた状態でヘッドシェルに水準器を乗せ、カートリッジがキチンと水平になるよう調整しています。これが傾いたままだとステレオのバランスが崩れると思います。

ヘッドシェルに水準器を乗せたところ。ざっくり取り付けた場合ワリと傾いています。

針圧の調整
普通メーカー指定の値にしますが、ワタシの場合指定が1~1.5gなど軽い針圧の物については2gといった具合に少し重めにしています。レコードは内周に行くほど音は劣化しますが盤によっては歪が出る場合も。針圧を少し重くすることによって針のトレースが安定し、歪も低減されるようです。ちなみに針圧調整はデジタル式の針圧計を使っています。この針圧計は2,000円程で手に入りますのでぜひ。

中華製ですが、品質はまずまず。しまう時のキャップも付いています。

針の清掃について
粘着式やクリーニング液などがありますが、使った感じとしては粘着式よりクリーニング液の方がしっかり汚れが取れるようです。ただこれを使うと接合針が傷むという意見があり敬遠する人も多いのですが、オーディオテクニカの針を常用しているワタシはそのオーディオテクニカが作っているクリーニング液ですので特に問題無いと考え使っています。ただ最初からクリーニング液はNGとうたっている針もあるのでそこは注意、あとクリーニング液がカートリッジの内部に流れ込むような使い方はゴム部品が傷むのでダメです。

粘着式 (左) とクリーニング液 (右)、昔クリーニング液はキャップが茶色でした。
ノイズを減らし針の寿命を延ばすためにも、こまめな針先の清掃は必要です。

針の寿命について
針の種類にもよりますがだいたい100~500時間くらい、ワタシは100均で買ったカウンターを使ってカートリッジごとに使用時間を把握しています。レコードを片面聴くたびに1カウントしていますが、だいたい片面の演奏時間は20分程度、仮に寿命が500時間のレコード針だったら片面で1,500回、両面で750回もレコードを聴けるんですね。毎日1枚両面を聴いたとしたら針の交換は2年に一回、極たまに聴く人は一生針の交換が不要かもしれません。

百均で買ったカウンター、カートリッジ名と使用上限回数を書いたラベルを貼っています。

レコードの清掃について
水洗いレベルの大掃除は以前書いたとおりですが(内容はこちら)普段はオーディオテクニカの湿式クリーナーを回転するレコードに軽く当てる感じで使っていて、これで十分ホコリも取れるし静電気も防げます。過去には静電気防止としてクリーニングスプレーも使っていましたが、こちらはレコードの表面にスプレーの成分が残る感じなので今は使っていません。しかし自宅のレコード周りに何てオーディオテクニカの製品が多いこと、別にオーテク信者でもありませんが、昔から良い製品をいろいろ出している良心的な企業なので愛用しているのです。

オーディオテクニカの湿式クリーナー、右の専用液が蒸発しにくいタイプは販売終了したのが残念。
ノイズを減らし針の寿命を延ばすためにも、レコードの清掃は必要です。

今でも販売しているナガオカのレコードクリーニングスプレー、懐かしい香りも昔のまま。

レコードの保管について
ワタシの場合内袋は使わず、レコードを直接ジャケットに入れて保管しています。取り扱いが楽だし静電気も起きないし、別にレコードが傷むことも無いのでずっとこのやり方です。ただレコードが反ったりしないように立てて保管し、たまにはエアダスターでジャケット内のホコリを飛ばしています。一般的にレコードはビニールの内袋に入れますが、ただ気を付けてほしいのはまれに内袋とレコードが化学反応を起こし音が劣化する、通称「ビニ焼け」が起きること。これを防ぐには定期的な内袋の交換が必要です。

おまけ
レコードの真ん中に乗せるレコードスタビライザー (レコードに乗せる重し)。マニアはワリと使っていますが、所持しているプレーヤーではこれを置いても劇的に音が良くなるワケでも無いので、ワタシは回っているのを見て楽しむアイテム的に使っています。結構重さがあるので華奢なレコードプレーヤーには使えません。

オヤイデ製 (左) とオーディオテクニカ製 (右)。オーディオテクニカの方はカミさんが手芸をする時、布がテーブルから滑り落ちないようにするための重しに使っています。(;´Д`)

とまあいろいろ書きましたが、だいたいこういったところでしょうか。ただ今回はあくまでワタシの個人的な考えとして書いたので、その点ご承知おきください。