1

1

1

THE VICINITY OF IZUMO

2021年1月10日日曜日

ニセ鑑定

しかし寒いですね、去年はここまででも無かったような、なんか久方ぶりの真冬の寒さって感じがします。ところで先日1月7日は「松の内」終わりの日。地域によっては1月15日とするところもあるようですが、ワタシはこの日に玄関扉に飾ったしめ縄を外しました。そしてもうひとつ仕舞ったのが玄関の棚に飾った郷土出身の漫画家、平野勲先生による「吉兆さん」の絵。そう、普段あれほど新春行事の吉兆さんを面倒臭がっているワタシですが、お正月にはしめ縄と共に縁起の良さそうなこの絵を飾ることにしています。平野先生の絵は地元のポスターや企業のカレンダーなどに度々登場しますが、ワタシの保有しているプロによる作品はこの絵だけなので大切にしています。

ところで絵に限らずですが「なんでも鑑定団」などTVの鑑定系番組を観ていると何とニセ物が多いこと、世間には本物に対して何倍のニセ物が出回っているのでしょうか。ただそう言うワタシも適当なニセ鑑定?で申し訳ないことをしたことがあって、それは松江市宍道町にある美術品などを収蔵した蒐古館(しゅうこかん)でのこと。以前ここの広場では年に数回骨董市が開かれていて、ワタシも学生時代からの友人と出かけて行っては得体の知れない物を見つけて喜んでいました。そしてある時古い木箱に入った大量の小皿が出ていたので、ワタシは知らないオバサンと一緒にそれを見ていたんです。そして知識など全く無いけれどそれっぽく見えたので適当に「伊万里ですよね?」って聞いたらそのオバサンが「ああやっぱり!ワタシもそう思ってました」って言われたのでまた適当に「なかなか伊万里でもこんな図柄は珍しいですよね」って言ったらそのオバサン「でしょ!ワタシも同じこと思ってました」と言って、その後その大量の小皿をごっそり買って帰られました。いくらで買われたのかはわかりませんが、ワタシとの適当なやり取りだけで小皿を買う決断をされたかと思うとホント申し訳ない、イヤあの小皿、実は本物の古伊万里でオバサン大変結構な買い物をされたのかもしれません。

あともうひとつ。高校生の頃、あるアイドル歌手が好きな同級生がいてどうも練習していたらしく、ウチにあった新しい色紙にマジックでさらさらとニセのサインを書きましたが、後日遊びに来ていた兄の友達がたまたまそのアイドル歌手の大ファンだったようでサインを見てすごくビックリしていました。そして「あげますよ」っていったら「本当にもらっていいの?」って無茶苦茶興奮した様子だったのでホントのことを言い出せなくなり、兄の友達はそのまま感激しながらニセのサイン持って帰られました。その人とはその時が最後でもう会うことも無いだろうし、この日記を見られることも無いと思うのであの時言えなかったホントのことを書いちゃいました。もし今でも大切にされていたとしたら心の底から謝ります。本当にごめんなさい。