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THE VICINITY OF IZUMO

2021年4月25日日曜日

正座は苦手

先日すぐ近所にある実家の法事に出てきました。法事というとお坊さんの読経が終わるまで正座でかしこまっているって感じですが、数年まえ庭木の剪定中に塀から落下して膝を痛めたドンクサイ兄が椅子を使いだしたので、ワタシも今回からは最初と最後の礼拝だけ正座して後はあぐらにしました。しかし楽に座るっていいですよね、今までは体重のせいもあってすぐに足がしびれてきて「あ゛~早く終わらんかな~」てなことばっかり考えていたんですが、その点あぐらだとゆったりとした心持ちで故人を忍ぶことができます(ボーっと他の事を考える余裕もできます)。

そんなワタシは正座について恥ずかしい思い出があり、30代後半に地域の氏神様である「荒神さん」のお祭りを手伝った時のこと。ただお祭りと言っても別に催し物があったり屋台が出たりするワケでも無く、ワタシは一人受付け係として荒神さんの濡れ縁に小机を置き、お参りに来た人からお米やお初穂料を受け取っていました。ただ一応神社の受付けだし案外頻繁に人が来るので1時間以上ずっと正座で対応、もうしまいには自分の物では無いぐらいに足の感覚が無くなっていました。

やがて祭礼となり神主さんの祝詞が始まりましたがワタシは引き続き受付け業務。そして参列者の玉串奉納もひととおり終わったところで役員さんがワタシに向かって「はや、あんたも玉串奉納するだわ」「いや、ワタシはいいです」「そぎゃんワケにはいかんわね、はやはや」って急き立てられたので仕方なくソロソロと立ち上がって祭壇の方に進みましたが、もう足のしびれがMAX絶頂のため指が足の裏側にむかって妙な感じに折れ曲がってしまい、トトトってなってそのまま畳の上に倒れこみました。

その状況と言ったらなんというか「奥深い森の中、長い歳月を経て朽ち果てていった巨木が、ついに自らの重さを支えきれなくなり一気に倒れる」みたいな感じで何の遠慮もなくドーン!!といったのでその破壊力は凄まじく、祭壇の左右両脇に神妙な面持ちで佇んでおられた神主さんや神社の役員さん、町内会長さんや、地元の長老さんなどがオワッってのけぞられ、ワタシはその中を文字どおり「這う」ようにして玉串を奉納しましたが、その間あまりの出来事に皆さん呆然としておられました。ワタシ、正座は苦手です。

ストックヤード前も新緑の時期。