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THE VICINITY OF IZUMO

2018年11月3日土曜日

腕時計3

ハロウィンも終わり、ショッピングモールにはもうクリスマスツリーが飾ってありました。ウチも今年は早めに飾ろうかな。ところでまたしても腕時計のハナシで、それもウザイほどの長文のため二部構成です。さすがにこれを最後としますので、興味があればお読みください。

(第一部)
先月28日の日記にちょこっと書いた、仕事で使っているセイコーのキネティックについてです。ワタシが使っているのは結構大きめで薄いアイボリーの文字盤にブルーの針のやつ、安い割に高級感もあり、大きさとデザインも好みだったので買いました。キネティックの特徴はというとクオーツ式でありながら自動巻き機構が付いていて、手を振ることにより自家発電して内蔵の充電池に電力を蓄え、それによってクオーツを駆動するというかなりマニアックな構造。ソーラーと違い使ってさえいれば暗いところでも充電できるうえ、実質電池交換も必要ありません。

ただこのキネティック、フル充電で半年は動くものの内蔵充電池の容量が不足したまま放置すると充電池そのものの寿命が短くなるというクセがあるらしく、そのためかメーカーでは一日10時間以上の使用を奨励しています。まあいってみれば時計を育てているというか、常に面倒を見ているというか、時計に縛られているというか、まあそんな感じで面倒っちゃ面倒。それでもセイコーが特許までとって意地で維持してきた(おっ、ここちょっとシャレみたい)ちょっと変わり種の時計です。

まあワタシの場合機械と共存するのも嫌いでは無いので普段はしっかり使っているし、夏場Gショックを使っていたときには数日おきに100回ほどフリフリしていました。ただ今の時期の休日にはオリエントスターを使っているので、月曜日にはコイツが「早く巻いてよ~」って催促しているような気がします。実はキネティック、一般の時計屋さんでは寿命が来た充電池交換は受け付けておらず全てメーカー送り。その際必ず行われるオーバーホール費用も併せて1万円以上かかるとのことです。ワタシはもし充電池がヘタった場合、スマホの充電池交換で身につけたワザでもってちょっと難しいコイツの充電池交換をしてやりましょう。とはいうもののフル充電では無くても10年以上は使えるみたいだし、いざというときの交換用充電池はアマゾンで手に入ります。



(第二部)
と、ここまで読んでいただきありがとうございました。第二部はその他腕時計のハナシを書きますが、やっぱり長文ですので興味のある方のみお読み下さい。

スプリングドライブ
キネティックと似たようなシステムにグランドセイコーで使われている「スプリングドライブ」があります。これは腕を振って自家発電するのでは無くて、ザックリ言うと巻かれたゼンマイによって発電してクオーツを駆動するってことですが、キネティックに比べかなり高い技術が使われていて、機械式腕時計でありながら精度は年差10秒以内とのことです。

クオーツ時計の目盛りと針のズレについて。
文字盤が元々ズレている場合もありますが、もうひとつの原因として時計の中にあるギヤの「バックラッシュ(背面隙間)」があります。ギヤは片面が相手に圧着して動力を伝えますが、動きをスムーズにするためと寿命を延ばすためギヤの背中の部分には隙間が設けてあり、そのガタのせいで針が目盛りからずれてしまいます。連続的に運針する機械式腕時計はこれが目立ちませんが、ステップモーターによって一秒ごとに運針するクオーツ時計はこれが目立つ場合があります。特にストップウオッチ機能を使わないときは計測針が常に真上を向いているクロノグラフ(ストップウオッチ機能を持った腕時計)では、計測針が目盛りの中心からズレているととても気になります。これは買うときに店頭で確認するしか無いのですが、通販で買ったものが多少ズレていても仕様ということで故障の扱いにはなりません。幸いワタシが通販で買ったクロノグラフ(前に電池交換のことを書いたウエンガー)はたまたま計測針がきちんと真上を向いてくれています。グランドセイコーのクオーツバージョンの場合、機構的にこのバックラッシュを0に保ってます。すごい。

忘れている機械式腕時計の扱い
クオーツに慣れてしまって機械式腕時計の扱いを忘れていることが多いので、思い出したことについてちょっと触れておきます。

①精度の問題
精度はクオーツ式腕時計には劣り、一応日差20秒以内なら許容範囲とされています。ただこれも個体差があってワタシのオリエントスターは日差5秒以内、アタリでした。ただ日差があるとなると気になるのは実時間と秒針とのズレで、無敵の電波時計とかを使っているとこれがかなり気になったりします。ただこれこそ機械式時計の持ち味として、おおらかな気持ちで付き合うのが良いのではないでしょうか。そうなると日々の時刻修正も楽しみ?になったりするかもです。ちなみにワタシの場合、機械式腕時計の秒針はちゃんと時計が動いているかどうかの確認用で、少々ズレていても気にしません。おまけに休日においての機械式腕時計は現在時刻をざっと確認する程度の使い方なので、カレンダーも合わせていません。

②磁気に注意
機械式腕時計は磁気の影響を受けます。下手すると時計全体が磁化されてしまって時刻の正確性が大いに失われます。スピーカーの上に置いたりスマホのスピーカーを近づけたりしないように。ただ磁気に強い機械式腕時計もあります。

③カレンダー合わせは時刻に注意
腕時計のカレンダーをリュウズを回して変更する場合、実時刻では無く時計表示上時刻で夕方から翌朝までは避けます。これは既にカレンダーを切り替える準備に入っている腕時計の機構を壊す可能性があるためです。ただ針を回してのカレンダー変更は大丈夫です。しかし考えてみると、フルデジタル表示のGショックとかはなんて楽なんでしょう。まあその面倒さも機械式腕時計の魅力のひとつなんですが。

④時刻合わせ時の針の逆回転に注意
これは特に機械式腕時計の場合、やってはならない行為です。まあほんのちょっとなら大丈夫ですが。これはクオーツでもあまりやらない方が良いと言われています。

⑤衝撃に注意
特に機械式腕時計の場合、中でメカニズムが稼働している関係上落下や強い衝撃は禁物で、こういう時のためにGショックがあるとワタシは考えています。カメラを抱えて山(といっても三瓶山レベル)とかへ行くときにはGショックの出番です。

まだいろいろありますが、キリが無いのでこの辺で終わります。ありがとうございました。